HERMES スカーフ カレ90 『BRIDES de GALA(ブリッド・ドゥ・ガラ)』

エルメスのスカーフ“カレ”の名作「BRIDES de GALA(式典用馬勒)」は1957年にHugo Grygkar(ユーゴ・グリッガー)がデザインしました。このユーゴ・グリッガーはエルメスでスカーフを初めてデザインしたデザイナーです。ちなみにこちらが記念すべきカレ第1号の『オムニバスと白い貴婦人のゲーム』です。

（Jeu des omnibus et dames blanches）

1959年に52歳で死去するまでエルメスのメイン・デザイナーを務め、4代目社長 ロベール・デュマ=エルメスとの強固な信頼関係を築いていました。また、エルメス以外にもコマーシャル・アーティストとして「ヴォーグ」のイラストや、「映画」のポスターも手掛けるなど多才な芸術家でした。

また、グリッガーはエルメスのウィンドウ・ディスプレイも任されており、当時担当していたパリのメゾンウィンドーは1950年代には、「エルメスといえば？」と人々が思い浮かぶ最も有名な店舗となりました。

さて、このスカーフ「ブリッド・ドゥ・ガラ」は式典用の馬具を向かい合わせに配置し、精密な紋章や装飾金具が描かれています。

「BRIDES de GALA(式典用馬勒)」

右側はメキシコ皇帝マクシミリアーノ1世のために作られた美しい人魚の装飾が施された「ブライドル（頭絡<とうらく>）」を表しており、

左側はラ・フェロネー伯爵の紋章が描かれた「ブライドル」が。

この「ブリッド・ドゥ・ガラ」は発売当時のエルメスでも人気を博し、現在にいたるまで何度も復刻盤が出ています。その人気を象徴するようにアレンジバージョンも数多く発表されています。「シャドウ」「バヤデール」「フィネス」、そして「ブリッド・フルリ」などがあります。

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