世界初の◯◯が付いたバッグ！それがエルメスのボリード！
2022.08.04
カテゴリ： HERMES（エルメス）
◆エルメス ボリードとは？
丸みを帯びた半円形な形が
印象的なバッグ、ボリード（Bolide）。
バーキンやケリーと同様に、
エルメスのアイコン的なバッグとして
とても人気があります。
そして、
エルメスにおいて最も革新的なバッグ。
そう言っても過言ではないストリーが、
このボリードの背景にはございます。
今回はそんな話をさせて頂きます。
◆ボリードは元々なんの為のバッグなの？
1923年、ボリードの前身である
『ブガッティ』が誕生しました。
ブガッティとは自動車メーカーのことです。
バッグの形がブガッティの
高級自動車に似た形状だったため、
当時の社長・エミール・エルメスが
そこから付けた名前です。
当時は車での長旅を想定し、
旅行バッグとして作られました。
その後、1982年以降には
様々なサイズを展開し、
名称も現在の『ボリード』に改名。
＊BOLIDEとはフランス語で
「レーシングカー」の意味
このように旅行バッグから
カジュアルライクなバッグへと
変遷していきました。
ちなみに、
この楕円形のパーツ。
こちらは通称『マカロン』と呼ばれており、
持ち主のイニシャルを刻印する
ネームタグでした。
旅行バッグだった名残りが感じられますね。
◆ボリードのサイズは？
（31cm）
ボリードには現在7つのサイズがあります。
ボリード15：W15×H12×D6.5cm
ボリード21：W21×H15×D7.5cm
ボリード27：W27×H20×D7.5cm
ボリード30：W30×H24×D12cm
ボリード31：W31×H25×D12cm
ボリード37：W37×H27×D14cm
ボリード47：W47×H35×D25cm
です。
手の平サイズからメンズサイズまで
幅が広いですね。
またボリードには派生アイテムも多く、
リュックサックやポーチなどもございます。
（ポーチ）
◆ボリードには世界初のあれが！？
冒頭で述べたとおり、
ボリードはとても革新的なバッグでした。
その理由は世界初の◯◯を採用したこと。
その◯◯というのが
ファスナーです。
1923年、
3代目社長、エミール・エルメスが
軍用に使う革を調達する為に
カナダを訪れていた時、
車の取り外し可能なルーフに
アメリカ製のファスナーが
使用されているのを見て、
『こ、こ、これは一体なんだ！？』
と衝撃を受けました。
バッグの留具になるかもしれないと
ファスナーを大量に購入し、
帰国後、職人たちにファスナーを
使うことを命じるのです。
今では当たり前に使われている
ファスナーですが、
この偶然がなかったら、
ファスナー付きのバッグはエルメス以外から
発売されていたかもしれませんね。
その後、エルメスは
アメリカからファスナーの特許を買い取り、
『システム・エクレール』という名称で
本格的に使用を始めましたが、
ほぼエルメスの独占だったので
『エルメス式』と呼ばれています。
ちなみに、
その『エルメス式』の利用者には
あのココ・シャネルこと
ガブリエル・シャネルもいました。
スカートを止めるには
フックよりファスナーの方がいいと
採用を決めたのですが、
フック式とファスナー式では
裁断の仕方が違うため、
当時のシャネルにはファスナーを
取り付けられる事が出来ませんでした。
よって、しばらくの間、
エルメス社がシャネルのスカートに
ファスナーを付けていたそうです。
しかし、これが世のスカートに
ファスナーが使われた
初めの一歩だったということは、
あまり知られていないお話です。
以上、ボリードについて、
簡単ではありますが説明させて頂きました。
ボリードの誕生秘話を聞いたところで、
シシィ・ジャポンのエルメス商品一覧も
ぜひ御覧ください。
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